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No. 9

女性の身体を守る女性ホルモン

女性が男性よりも長生きの理由は
男性よりも女性のほうが平均寿命は長いですが、なぜ女性のほうが長生きなのか、疑問に感じたことはありませんか?実は、このカギを握っているのが女性ホルモンなのです。
女性の心身にとって重要な働きをする女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)とがあります。『エストロゲン』は、血管を強くする、血管の収縮を抑制する、悪玉コレステロールを低下させ、善玉コレステロールを増加させる、糖の代謝をスムーズにする、カルシウムが骨から溶け出すのを防ぐ。といった、大変重要な役割をいくつも担っています。
『プロゲステロン』は、骨の形成を促します。いわば健康の守り神である女性ホルモンによって、身体を守っている時期が長いことが、女性の長寿に貢献しているのです。

更年期を迎えると
女性ホルモンは、30代半ばごろをピークに次第に減少していきます。そして45歳過ぎくらいになると、急激にホルモンの状態が崩れるために、内臓をコントロールする自律神経の働きが乱れ、発汗やほてり、めまいやどうきなどの、さまざまな不快な症状に悩まされる時期がやってきます。これが更年期症状と呼ばれるものです。このような変化は男性には起こりません。
近年、男性ホルモンの分泌量が減少することによって、女性と同様、男性も更年期を迎えるということが、広く注目されるようになりましたが、女性に比べれば、男性ホルモンの減少は緩やかで、心身に与える影響も、女性ほど劇的ではありません。

更年期以降の発症リスクが高まる疾患とは
しかしホルモンのバランスが不安定な更年期を過ぎると、女性ホルモンは大幅に減少し、その分泌量は男性の半分以下になってしまいます。ということは、今まで女性ホルモンによって守られていたものが無防備になるということです。
心筋梗塞や脳出血などの、血管の病変に起因する疾患のことを、心血管系疾患といいます。更年期までは、女性の心血管系疾患の発症頻度は、かなり低くなっていますが、更年期を過ぎると急激に増加していきます。前述の女性ホルモンの働きが、更年期以降は急激に低下するからです。

更年期の女性に増えている狭心症とは
更年期以降の方で、心臓を圧迫されるような胸の痛みを経験された方はいませんか?そして心電図をとっても異常はなく、結局疲れのせいかなと・・・・
これは更年期以降の女性に多く見られる『微小血管狭心症』かもしれません。一般の狭心症は、心臓に血液を送る冠動脈が動脈硬化で狭くなったり、けいれんしたりして胸に痛みを起こします。こちらは男性に多く見られます。
一方、『微小血管狭心症』は心臓の細い血管が収縮しやすくなり、痛みが出ると見られています。こちらは圧倒的に更年期の女性に多く見られます。血管を広げる働きのあるエストロゲンが、閉経と共に急激に減少するからです。

更年期過ぎこそ予防が大切
更年期は女性の一生の中でのターニングポイントです。その前と後ではなりやすい病気がまったく違うということです。女性ホルモンの恩恵がなくなる時期こそ、病気にならないように予防しないといけないのです。



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